脱肛の症例はジオン(ALTA)単独で治る症例も数多く存在しますが、もちろんすべてではなく少なくとも一部分は切除を加えないといけないケ-スもあります 今回は切除を加える場合のはなしです 術後いかに痛くなく、出血させないで、処置の必要が最小限で、こまめにガ-ゼの交換が必要なく切除するには工夫が必要です 切除する道具(手術機械と呼びます)には1.ステンレスのメス2.電気メス3.レ-ザ-メス4 超音波メスなどが考えられます それぞれ一長一短なのですが、ト-タルで考えますと超音波メスが一番優れていると思われます その理由を以下に列挙します 1.一番術後痛ませない道具 というのは術後の痛みは特に肛門に関しては術後如何にむくませないかが問題で、ステンレスのメスを除けば最も術後のむくみの生じずらい 道具です そのわけは一番熱の発生が少ないからです(電気メスやレ-ザ-メスは200度ほどになりますが超音波メスは70度ほどにしかなりません) 2.痔の手術は結構出血するものです というのは肛門はとても血流のよいところだからです 外科手術の場合出血を止めるには通常しばるか、電気メスで焼くかのどちらか の選択肢しかありませんでした ところがどちらの止血法も術後の痛みの大きな原因になるのです ところが超音波メスは止血しながら切れるので切除後の止血操作は ほとんどいらないのです 3.創の治りかたは道具による差異はあまりありませんが、術の創が一番ドライに保てるのは(ガ-ゼの交換が少なくてすむ)超音波メスですその理由は組織や血管の蛋白 質をコアギュラムという組織に蒸散変性させてしまうからです 以上のようなわけで肛門の手術で切除を加える場合は超音波メスが最適なのです しかしこの機械は比較的高価であるうディスポの道具を使うのでランニングコストがかかり、保険請求できないので思ったほどには普及(肛門領域では)していないようです 当院では短期滞在の手術を目指しており痛みが少なく安全に(出血が少なく)施行するために超音波メスを導入しております
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手術後の痛みを如何に少なくするかという話です 痔の手術に関してまず考察すると 1.当たり前の話ですが痛みのある場所はなるべく操作しない これはどういうことかというと、いぼ痔(内痔核)は痛みを感じる場所を感じない場所の両方にまたがって存在するので。。 ALTAのみで治療する(できる)ケ-スでは痛みを感じない所にしか薬を投与しないので術後の痛みはほとんどない 2.いぼ痔の術後の痛みの原因は切除したきず自体の痛みもさる所ながら術後むくませて(はらせて)しまうと痛みの原因となるので 切除を加える場合はできれば超音波メスで切除すること (電気メスは200度ほどになりますが超音波メスの場合100度以下ですので 術後の腫れが起こりにくい また止血の必要がほとんどなく縫合したり電気メスで凝固したりする痛みの原因となる操作の必要がない) 3.痛み止めが必要となるケ-スはほとんどが術当日なので入院手術の場合は痛み止めを持続的に投与することのできる機械をつけたり 積極的に鎮痛剤をを早めに投与する
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痔疾患で手術が必要な方にどれ程の入院が必要かは疾患、程度が左右します。内痔核の場合は、主訴の大半は脱肛で一部出血がひどいケ-スでしょうが当院ではほとんどの方が一泊の入院で対処可能です。痔ろうの場合は簡単なもの(6~7割がこれにあたります)は、一泊で対処可能ですが複雑なものは一泊では対処困難です。裂肛(切れ痔)で手術が必要な方も一泊で対処可能です。直腸粘膜脱、WHA肛門、直腸脱も一日で可能です。最近入院設備を備え手術をしてる施設は数えるほどになりました。他の施設は1泊の入院で痔の手術」をしている所は市内ではないようです。その理由は主に経営上の問題があるものと思います。すべての症例が1泊の手術で対応可能なわけではありませんが、多くは可能です。それにはさまざまな工夫や技量や経験が必要です。現在の厳しい社会では仕事を引退した以降の人以外は長く入院をすることは困難です(重病ではその限りではないと思いますが、どうにか我慢できてします痔程度の病気では)最近他院で1週間の入院 が必要だと言われたのだがどうなのかセカンドオピニオンを求めに来る方が多く来院します。拝見しますとそのほとんどが1泊程度の入院で対処可能なのです。入院日数だけ競っても意味のあることではありませんが、安全性、根治性が変わらないのであれば短期入院ですむには越したことはないでしょう
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そけいヘルニアや痔核(いぼじ、脱肛)の日帰り手術とは手術当日に帰宅する場合と一泊して翌日帰る場合を含めて言います。これは保険上の考え方です。当院では原則的には一泊を勧めていますが、ご本人の希望が強い場合で(小さい子や介護している年寄りがいるとか。。)遠方からいらしたかたでなく、術後の疼痛を含め日帰りで大丈夫と思われるかたに日帰り手術(当日帰宅の)を行っています。現実には脱肛(いぼ痔)の方はかなり日帰りがいます。痔ろうの症例は簡単なものは一泊で帰宅させています。一方そけいヘルニアの場合はその日に帰るのは例外的で一泊を原則としますがご本人の希望によっては2、3泊することもありその辺は流動的に対処しております。100%日帰りとうたっているところも良く見かけますが、その実態は入院設備がないので物理的に入院は不可能なので手術症例の中には 必ず一泊でも入院させて様子を見たい患者さんが仲にはいるはずなのですがむりして帰宅させているのが現実だと思います。しかし、良心的なところは日帰り手術と 入院手術は分けて考え(これが当たり前なのですが)入院施設が無い施設で入院が必要な場合は連携病院に出向いて手術をするのが多いようです。
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内痔核の日帰り手術は保険上の考え方でいえば、日帰りないし一泊入院のことをさします。当院では毎日痔の日帰り手術を行っています。内痔核治療研究会のサイトをご覧になればわかりますが宇都宮市内でジオン(ALTA)を施行している施設は3件ですがそのうち一件は実際には施行しておらず実質的には2件で行われています。当院ではほぼ100%の方が日帰り手術です。この中には簡単な痔ろうや直腸脱、直腸粘膜脱、術後再発、慢性裂肛による肛門狭窄なども含まれます。他院では患者さんからの情報ではジオンのみでも3日ほど入院をさせているようです。この辺の事情はいろいろかんがえられますが、本来のジオンの適応のある脱肛であれば1泊以上の入院は必要ないと考えていますし、これは私が行ってきた数多くの症例から自信をもっていえる印象です。また、最近他院で1週間入院と言われたのですがそんなにとても仕事が休めないので如何でしょうかとセカンドオピニオンをもとめて来院する患者さんがよく来られますが、その中の多くは1泊程度の入院で対処できるかたが多いようです。まだまだ景気の回復傾向がみられず混沌とした社会、政治状況のなかおしりの病気で長年悩んでいる多くの方がいるはずですが長く入院できないとの理由で我慢しているかたの多くは実は1泊程度の入院で快適な生活が送れるようになるのです。もちろん一泊では対処できないケ-スもありますが(とくに複雑痔ろうは)、また、1泊では困難な痔核のケ-スでは、どうしても連泊が難しい場合は患者さんとの相談の上、1泊ずつ2回に分けて(2期的といいます)施行するケ-スもあります。
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この場合の適応とは医学的によく使用される言葉で、外科とりわけ手術に関していえば(手術適応)その手術手技がその病状に合っていいるか(適しているか)ということです。そういう意味でジオンの適応症例は以下のとおりです。 1.脱出を伴う内痔核(これが薬の添付文書に唯一載っている適応症です)つまりいぼ痔(内痔核)が脱肛しているものです ただし、すべての脱肛がジオンの注射だけで直せるわけではありません以下の適応は添付文書には記載はありませんが私の多くの症例にかかわった経験上のものも含まれています 2.出血の多い内痔核 手術(病変をきりとる)以外でいぼ痔の出血を止める方法はいくつか考えられますが、ジオン以上に効果的な方法は無いと思います。 臨床試験の成績でも示されていますがジオンの止血効果は絶大で他の追随を許しません本当にうそみたいに出血をコントロ-ルできます 3.再発例 脱肛の再発例は結構あります 再発例は最初の手術で痛い目にあっている方が多いので手術には積極的でなく我慢しているケ-スが目だちます 手術自体もやりずらいしあまり肛門上皮を切除すると肛門がせまくなったりすることもありジオンだとそのような心配も少なく効果的です。 4 WHA肛門 WHAとは一昔前の脱肛の手術の方法の略称で環状切除ともいいます この方法は現在では行われず なぜかというと術後肛門狭作や直腸粘膜脱が生じることがあるからです 後者の直腸粘膜脱とは肛門菅もろとも痔核を切除してしまうので肛門と直腸の距離が近くなりすぎしまい、直腸粘膜が外にめくれてします病状ですが、このケ-スにもジオンはとても有効です 5.poor risk例 これは麻酔をかけて手術するには何かしらの患者さんサイドの理由で躊躇される例です たとえば高齢者、抗凝固剤内服中の方 肝硬変の方等です 6.直腸脱 これは直腸の全層が脱出してしまう病気です お尻を閉める手技を合わせて行えばジオンはこれにも効果的です
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当院でのジオンを使用したいぼ痔の手術症例は1200例を超えました。栃木県では私が一番この薬を使った症例数が圧倒的に多いです ほぼ100パ-セントの 方が日帰りないし一泊ですんでいます。 痛みも当日はややぴりぴりする程度のものがあるようですが一応帰るときに痛み止めも全例処方するのですが手術後 翌日以降内服するケ-スはあまりありません。1割程度に起こる発熱以外は特に合併症はありませんし、重篤なものは1例も経験していません。止血効果も抜群 ですので脱肛や出血のおおいかたにはとても感謝されます 未だにジオンを使った治療をこなしているのは栃木県には2件だけです とっても良い薬なのでもっと もっと多くの人に使われると良いのですが。。。
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肛門の病気はわずらっても他の病気と違いすぐに医療機関を受診するケ-スは少ないと思います。その理由は大きく2つあります。単純なことですが(しかしこれが 当人にとってはとっても重要なことなのです)ひとつは医者に(人に)見せるのが恥ずかしい点です。患者さんはよく場所が場所なのでと言います。こちらにとっては 日常でも患者さんにっとっては非日常で受診するのにおもいきりがいるようです。その辺はこちらも十分考慮し仕切られたカ-テンのなかで左横になっていただいて 腰にバスタオルをかけお尻が見える程度にちょっと下着をさげてもらえば結構なのです。もうひとつは外科にいくとすぐ切られそうで痛そうという点です。その前に患者さんから時々耳にするのは肛門科がどこにあるのかわからないとかどこの科にいったらよいのかわからないとういう声です。それでネットで検索して当院のホ-ムペ-ジを見て受診なさる方が大勢います。受診なさる方の多くは比較的長く悩んでいる方も多くおもいきって受診する方が多いので受診時すでに手術をした方がよいかたが多いようです。いぼ痔の脱肛にかんしては多くの方が切除せずにALTAで軽快するので一人で悩まないで受診するのが賢明です。本人が脱肛と思っていても他の病状であったり、また出血が主症状であるケ-スは直腸癌であることもあるので注意が必要です。
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ジオンは発売されて3年半経過しましたが、効果の優れている薬剤の割にはあまり広がりを見せていないようです。その理由として以下のことが考えられます。 1、薬の認知度が低いこと。これは患者さんサイドのみならず治療する医師のほうにも言えることです。 患者さんサイドは理由として理解できますがなぜ 医師のほうにも知らない方が多いのでしょうか?その理由もいくつか考えられます。一つは肛門疾患の手術をする施設が限られていること。これは有床診療所(入院施設を持つクリニックのことです)が特に外科系は激減していること。自分でできない治療には医師のほうもあまり興味を持たないのは至極当然のことです。この治療は麻酔をかけて施行するのが一般的なので入院施設がないところではちょっとやりずらいのです。 2.薬の効果は非常に優れているのですが投与の仕方がいささか煩雑なので(慣れればどうってことはないのですが)、また人工肛門等の重篤な合併症のほか投与の仕方が不適切だといくつかの合併症の危険があるのでややとっつきずらい面があること 3.販売メ-カ-側のスタンスも多くの先生に使ってもらいたいのはやまやまなのでしょが、注射薬なのである意味安易に使われがちですが、一部でもあまり肛門疾患について経験の少ない先生に使われて合併症を引き起こされてはこまるので、適切に安全に使ってくれる先生がたに多く使用してほしく思っているようでじっくりこの薬剤をそだててゆきたいようです。とにかく症例を選べば多くのかたが救われるでしょうから多くのかたにこの薬を知ってもらいたいと思います
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内痔核治療研究会というのが、ジオンの発売(薬価収載)に合わせて立ち上がりました。この薬の歴史はかなり古く、今から2000年も前の中国の文献にもそのル-ツをたどることができます。1970年代に北京で消痔霊という薬ができて、日本でも臨床試験をして4年ほど前から使われるようになりました。ただ、所詮注射薬なので消痔霊時代に日本でも個人輸入し安易に使用して重篤な合併症が生じたことがあるようで、開発メ-カ-側も不適切な使用がないように使用制限を設けたのです。今までに真摯に外科特に肛門領域の治療を行ってきた医者ならば10例も施行すればそれなりにできる治療と思いますが、部外者が施行するととんでもないことが起こる可能性があることも事実を思います。また内痔核治療研究会のメンバ-は増えていますが実際に(特にたくさん使用している医師は極一部です。)実際に使用している施設はALTA実施施設と別枠で表示されています。また実施施設とは当然施行例が1つでもあることが当然条件のはずですが、実施していなくてもこの薬を取りあえず購入さえすれば使用するしないにかかわらず実施施設として登録されるのが実情のようです。事実栃木県でもそのことが当てはまります。私は今までに1000例以上の患者さんにこの薬を投与した実績があります。どんな治療にもいえることですが症例数の豊富な施設で治療をうけるのが良いと思います。
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